太陽の塔 ★★★☆

森見登美彦 新潮社 ; ISBN:410464501X ; (2003/12/19)

最初の2ページで引き込まれた。これはなかなかのバカ小説。落としどころはかなり好き。太陽の塔をめぐる幻想的な描写も好みだ。ただ、エピソードの羅列をもう少しまとめてもらえれば、もっと読みやすかったような気がする。そのモザイク的な部分も作者の企みかもしれないけど、物語の縦軸があるんだから、すっきりまとめれたはず。ここまで設定が作りこんであるんだから、散漫な世界観を持ち味にする必要は無いと思うんだけどね。とはいえ、この作家の次の作品も期待。