白い部屋で月の歌を ★★★★

朱川湊人 角川書店 ; ISBN:4043735014 ; (2003/11)

ホラーなのにちょっと泣きそうになった。最近なんでも泣くんで、泣くこと自体に特別な意味はないんだけど、表題作のラストで少しきた。人の持つ悪意は理不尽でどうしようもないけど、歩けることができるなら、曇天の雲間に光はやがて差してくれるだろう。そんな儚いけど、希望を感じる物語。関係ないけど一言、選評でネタばれをするのはいかがと思う。