カンフーハッスル ★★★☆

監督・チャウ・シンチー 出演・チャウ・シンチー ユン・チウ ユン・ワー ドン・ジーホワ シン・ユー

というわけで、新年初映画はバカ映画でした。前半のベタな掴みもいつも通り。予告編を見ていなかったらもっと笑えたのにと、ちょっと苦笑。冴えない親父やオバちゃんが、物語が進むにつれて格好よく見えてくるのが、チャウ・シンチーらしいバカさ加減で心地いいです。
キャッチコピーの通り「ありえねー」技の応酬は多種多彩で、本当に格好いい。
ただ、格好良すぎて、最後の戦いが、普通に凄く思えてしまいました。
今までのチャウ・シンチーが撮っていたようなカンフー映画のパロディという形で見せる技の応酬は、「格好いい、でも間違っている」という落差があって笑えたんだけど、カンフーがメインになってしまうと、どんな非現実的な技を繰り出してみても、落差がそれほどないから、格好いいままで、笑いには繋がりにくいですね。
そういう意味では『食神』路線の下世話なバカさを期待した人には物足りなかったかも。
その分、映画としては綺麗に出来ていて、エピローグの纏め方も、今までのチャウ・シンチーでは考えられないオシャレな終わらせ方でした。ヒロインの扱い方がこんなに綺麗なチャウ・シンチーが「ありえねー」という感じですね。